活字を追っていると
同じところを何度もぐるぐるしたりして、
結局疲れて読み進められない人ですが、
この本は多分、
私が初めて本当に好きになった本です。
小学校のいわゆる指定図書で、
夏休みか何かに感想文の宿題が出たと思います。
無責任にも元の飼い主に捨てられた子猫が、
長い旅を続けて野生猫として生き延び、
最後に老夫婦に拾われ暮らすのですが、
車に跳ねられて大怪我をし、
獣医の元で安楽死する。
波乱万丈の物語。
大人になり、多分一人暮らしを始めた頃に
一旦は処分したのですが、
少し前にふと思い出し、
探してみたらまだあったので、
懐かしくなって買いました。
この物語のどこに惹かれたのかはわかりません。
しかし、淡々と語られる孤独感に
締め付けられるような心地だったのを
覚えています。
私は本を読むのが苦手です。
なので、一生を通じて、
本当に手元に置ける本はほとんどないでしょう。
しかしこの本は、
せっかくまた手に入れたので、
できるだけ長く手元に
置いておこうと思います。