10月になってしまいましたね。大学後期が始まって、もう1ヶ月が経過しました。
ひとまずのろのろと前期の振り返り、今回までお付き合いください。
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私は大学で教職課程を履修していて、中学美術、高校美術の教員免許を取得しようとしているのですが、教職課程の一環として、履修2年目に「介護等体験」という7日間が用意されています。
用意されている、というより、小・中学校の教員免許状を取得したい場合には7日間以上の介護等体験が法律で義務付けられています。
文部科学省Webサイト「資料1-3:平成9年介護等体験特例法の概要」
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/044/attach/1314079.htm平成10年度の大学入学者から適用された法律のようなので、私が1度目の大学生だったときは当然そういう話は聞いたことがありません。なので、大学の教務から介護等体験についてのお知らせを受け取った時は、一体なんのことかわかりませんでした。
武蔵美では、介護等体験の7日間の実習を「美術と福祉」という通年科目の中に位置づけ、1年をかけて福祉の現場における美術的アプローチについての実践と考察を深めるようカリキュラムが組まれています。
そのようなわけで、前期は日曜日に某施設に通い、学生が授業で指導を受けながら準備を進めた美術ワークショップの企画を、利用者の皆さんと一緒に実践してきました。
私自身は、「アトリエうみねこ」という名義でデッサンの個人教授をしたり、公開講座の講師をさせていただいたりと、様々な年齢や立場の方々と、絵を描くことへの想いを共有してきましたが、
介護等体験では、自らの意志で造形活動をしたい方々の所へ出向いていくわけではないので、最初は戸惑いを感じました。しかし、回を重ねて施設の利用者の皆さんと交流が深まるにつれ、たくさんのエピソードが生まれ、たくさんの「人としての想い」に触れる機会にめぐり合いました。
後期の授業では、介護等体験の7日間を振り返りながら、集大成としての報告書をまとめるための様々な考察やクラス内発表などが実施されています。
介護等体験の実施内容については、施設の利用者さんのプライバシー保護のため、これ以上具体的なことは言えません。
それでも、心身ともにハードな思いをしながら、私にとって大切な7日間であったことには変わりがありません。
posted by はやしすみこ at 00:14| 東京 ☁|
美大の日々
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