会期中、お越しくださったお客様、スケッチをお買い上げくださったお客様、そして見守ってくださった全ての皆様、ありがとうございました。
今回は、全出品作を展示即売にしたり。
お買い上げくださった方々、ありがとうございました。
どなたがお買い上げくださったのかわからない空もあるのですが、励まされました。
「作品のポストカード差し上げます」をよすがに投げ銭箱を置いてみたり。
ライブやパフォーマンスでは投げ銭があるのに、なぜ絵の展覧会で「いいもの見せてもらったよ〜」という投げ銭がないんだろう?という疑問から置いてみたのですが、入れてくださった方々結構いらっしゃいまして、お心遣いありがとうございます。
(ちなみにポストカードは何枚お持ちいただけたのか数えていません。。。)
強引に100枚の小さな額縁で壁を埋め尽くしてみたり。
今回設営に4時間かかりましたし、ワイヤーフックの設置数など限られた環境でその枚数を飾るために、お店のマスターも色々お力添えくださいました(一部お借りした資材があります)。
私だけの頭では、とうてい100枚をあの壁一面に設置しきれなかったと思います。
どんなに自宅であれこれ考えて準備してきても、現地では想定外のことが起きるものですから。
マスター、大変お世話になりました。
何度も同じ写真で恐縮ですが、会場の展示風景です。

今回は、展覧会タイトル通り100枚のスケッチを展示するという数にこだわっていました。
“A Hundred Moments” というタイトル自体は、二度と同じ空はない、そのさまざまな瞬間をたくさん切り取っているという意味が第一にこもっているのですが、二度とない様々な瞬間だというのであれば、出品数は10や20ではなく、ひと桁上の100という質量に届きたかった。
「ここにスケッチが100枚あるんですよ〜」というインパクトは大きいと思いました。
それだけの数の瞬間で、新しいもうひとつの空と時間の流れが作れたら。
その思いつきが形になり、嬉しかったです。
今年の1月中旬に何気なく手帳に描いた雲のパノラマが面白かったので、そこから空のスケッチを描き始めて、「だったら100枚まで頑張って空スケッチ展にしよう」と展覧会までに100枚。
空スケッチはすでにライフワークになってきており、100枚を達成した後も空を見上げると線を描きたくなり、スケッチは続けています。いつか空スケッチ展の続編ができそうな勢いで、次は200枚目を目指そうと思います。
空は次の瞬間、もう表情が変わってしまいます。雲はどんどん流れていきます。
描きたい!と思った瞬間の空の印象と、そこから約5分〜15分でスケッチを仕上げていく間の変化の揺らぎが、1枚のスケッチに込められています。
それは、叙景であり叙情であるとも言えるのではないかと思います。
今回の個展を通じて、人間にとって空はやはり特別な存在なのかもしれないということを考えていました。
多忙に任せて空を見上げることを忘れてしまっている人もいるかもしれませんが、喜怒哀楽の波の中で空を見上げるということは、1日に1回はあるのではないかと思います。
意識していなくても、多分1日に何度も視界に入っているはずです。
空を見上げたあのときの記憶がこみ上げた、とか、変化し続けるものを描くということは面白い、とかいうように、色々なご感想をいただきました。
この展覧会をきっかけに、もう一度改めて空を見つめてくれた人がいたりしたらとても嬉しいです。
ありがとうございました。
なお、空スケッチはInstagramで今回の100点と、そこからの続きを時々投稿していますので、良かったらご覧ください。
(ID: sumicohayashi)