お渡し方法はそれぞれでしたが、直接お宅に伺ったり、お写真でお知らせいただいたり、どの絵もそれぞれの場所が待っていてくれたかのような様子で、ほっとしました。ありがとうございます。
絵描きならば誰にでも、描いた絵に対する思い入れはあると思います。
ただ、その絵で対価をいただくことで絵描きの生活は成立している(あるいは成立することを願っている)ので、どんなに思い入れの強い絵であっても、いつかは手元を離れる日がやってくるものと思っています。
そして、その絵がどこでどうなっているのかは、私自身、密かに、でもかなり気になっています。
絵を大切にしていただけているかということはまず気になりますし、
経年変化や環境によっては絵の具のヒビ割れや戻りなどの不具合が出て、所有者の方に残念な思いをさせていないかはもっと気になります。
個展期間中に、過去に旅立っていった絵のうち何点かが、今でもどのように飾っていただけているのかわかりました。絵の所有者の方が個展を観にいらして、教えていただきました。
お迎えいただいたのは10年以上も前の初個展のことですから本当に嬉しいことです。
毎日眺める場所に飾っていただくのもよし、普段は箱に保管して時々取り出して眺めていただくのもよし、絵の楽しみ方は色々だと思いますが、いつまでも飽きることなくお手元に置いていただけるなら、それが何よりだと思います。
今回旅立った絵たちも、いつまでも楽しんでいただけたらいいなと心から願っています。