後半は仕事の都合などで、私が在廊できるのは土曜日だけになります。
金曜、日曜にいらっしゃるご予定の方とは、お会いできず残念ですが、古本やコーヒーもご一緒に、ごゆっくりお時間お過ごしいただければと思います。
今回の展示内容は、2年前の点滴堂企画展「少女への手紙/少女からの手紙」への出品をきっかけに、その私的な続編として構成しています。
その点については、DMで触れるだけでなく、ブログやSNSでも繰り返しご紹介はしていたつもりなのですが、やはりお客様と直接会話をすると自分のリアルな言葉でお伝えしたくなるし、何度、同じことをお話したのかなあと思います。
きっと、何度同じことを繰り返しお話したっていいんですね。
今日は、別のギャラリーでご一緒させていただいている先輩画家さんが観にいらしてくださったのですが、今回の個展への経緯や制作中の諸々をお話したところ、「きっと良い少女時代を過ごしたのね」と穏やかにおっしゃいました。
そのお言葉に対して、自分の少女時代が本当に良いものだったのかは即答できないなあと思いつつ「いつもマイペースで、一人で居ることが多かったです」とだけお答えしたのですが、
かつての自分を何度も手繰り寄せるように描いた今回の一連の鉛筆画。
多分、年齢の割には幼稚だった自分なりに、思いの外敏感な時代だったのだと。
何か漠然としたものでも、繰り返し繰り返し言葉にする中で、ようやく見えてくるもの、あらためて気づくものがあるのかも、と思うことができました。
ところで、ご芳名箱のコーナーが、妙に可愛らしい感じになっています。
可愛らしいフラワーアレンジもお祝いにいただいたので、さらに可愛らしさがアップしました。

このコーナーでは、スターチスの花も、貝殻も、私にとっては大好きなモチーフですが、
ピンク色のクマ。
少女時代にはぬいぐるみを愛でるような可愛げはありませんでした。
このクマは、デッサン教室を始めた頃に小さな女の子の生徒さんが喜んでくれるかと思って用意し、私自身が何度もデッサンのモチーフにしているうちに、昔から大切にしてきたもののような風情になってしまいました。強いて言うなら、大人になって今更、大切にしているものです。
あちこちに、昔の私と、現在の私が、見え隠れしています。
そのあたりもあれこれ想像しながら、もう一巡、絵を眺めていただくと、また面白いかもしれないと思います。
あと3日間、どうかよろしくお願いいたします。